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多くの日本人に迫るアスベストの危機

アスベスト問題は薬害エイズ問題の数十倍の規模で私達日本人に対して「人災」をもたらす可能性が高まっています。

戦後の復興期から経済発展期にかけて、「建造物」という、私達と最も濃密な関係のある環境で使用され、今日においてもその状況はほとんど変わっていないからです。

『数字でツカめ生活のリスク2005年秋編』生活と経済 参照

戦後40年大量使用、他人事にあらず!アスベスト問題はこれからが本番に

2005年6月30日、大手機会メーカークボタが「93人発症、うち75人死亡」を公表で日本列島がパニックに。

「アスベスト(石綿)健康被害に関する当社の取り組みについて」と題した記者発表で1954年から石綿管の原料として青石綿と白石綿を、1960年から住宅建材(屋根材、外壁材)の原料として白石綿を使用していたことを明らかにし、取り扱った事業所と取り扱い期間を公表しました。

そのクボタの1978年から2004年までの「石綿疾病による死亡者75名、うち中皮腫42名、2005年療養中の者18人、うち中皮腫4名」というものでした。

つまりアスベストを扱っていたクボタの事業所において、2005年までに93人がアスベストを原因とする疾病を発症し、75人はすでに死亡していたことが判明したのです。

アスベストは、天然に産する鉱物繊維の総称、俗称です。

耐熱性、耐薬品性、絶縁性等の諸特性に優れているため、最近まで建設資材、電気製品、自動車、家庭用品など3,000種以上の利用形態があったといわれています。

欧米では1970年代からアスベストの健康に対する危険性が指摘されるようになり、日本でも遅ればせながら1990年代になって、労働環境に悪影響を与える原材料として規制が行われるようになりました。

1995年には最も悪性度が強いとして青石綿(クロシドライト)などが労働安全衛生法に基づき製造・輸入・譲渡・使用が禁止。

悪性度が弱いとされている白石綿(クリソタイル)も2004年10月1日から製造・使用等が禁止されました。

アスベスト用途は建材利用が9割以上

アスベスト(石綿)は、強度を備えた繊細な繊維構造を持つため、重さに比べて非常に大きな表面積をもつという特性を活かし、主にスレート、カルシウム板、ビニールタイル等の建築資材の繊維素材として使用されてきました。

私達がアスベスト問題と対面する際、まず留意しなければならないのは、過去40年間、どのような環境で生活していたかということです。

アスベスト加工をしていた工場に勤務していた方は最も大量にアスベストを体に受け(暴露)ていた可能性が高く、疾病発症の最高度のリスク環境で過ごしていたといえます。

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